2008年08月27日

8月27日 第161回「水曜日の会」

今年、なぜか突然まとまってリリースされたコスモスの小さい箱のカードゲームシリーズ。
その中の3点を手に入れ、早速のプレイ。
協力してくださったおのさん、ありがとうございます。
というわけで、それらを含んだレポートをどうぞ。

【劇場版「黄金の羅針盤」カードゲーム】

2008年発売のコスモスの新作カードゲーム。
昨年発売になったボードゲームの「黄金の羅針盤」の方は、原作小説をもとにしたものでしたが、こちらは劇場公開映画をもとにしたもの。とはいえ、「らしさ」を感じるところは、カードに描かれたグラフィックのみで、ほかはまったくもってナシ。ファン向けアイテム?
内容としては、非常に簡単。
まず配られた三枚のカードから一枚プレイ。
場札に同じ数字が書かれたもの、もしくは、場札の数を組み合わせてプレイしたカードと同じ数字になるものがあれば、それを獲得。獲得することによって、場札をなくすことができれば、チップ一枚獲得.。
このチップの獲得枚数が最も多いプレイヤーが勝利、と。
チップの獲得方法としてはほかに、ゲーム終了時、「黄色の7を獲得している」、「獲得した黄色のカードがもっとも多い」、「獲得したカードの枚数がもっとも多い」というものがあり、それなりの幅の広さも。
ドイツの、しかも大手メーカーからの劇場版をうたったカードゲームというと、クニーツィアの手による「ロードオブザリングカードゲーム・二つの塔」が強烈に面白く、こちらも作者不明という不安要素はあったものの、それなりに期待してプレイしはじめたのですが・・・いやはや、これはちょっと「二つの塔」とは比べることも難しい、というのが今日の印象でしょうか。
ゲームとして破綻しているわけでもなく、いや、むしろゲームシステムとしては無駄がなく、実にスマートなんですが・・・スマートすぎて物足りない。配られた三枚のカードを出す順序に駆け引きがあるようで、実際はそれほどあるわけでもなし。
ファンに向けたアイテムだとしても、この物足りなさは、ちょっとキツイ気がするところ。


【クイック】

変態的なカードゲームを作らせたら随一のブルクハルトの手による新作ゲーム。今作はなんと、リアルタイムゲーム。
配られて裏向きに重ねられたカードの山を、一定の規則にそっていかに早く積み替えることができるか、というルール。
カードには数字や、アルファベット、色、炎アイコン(の大きさ)といくつかの要素があり、その時に指定された要素を一定の規則に沿って積み替えるのですが、その要素によっては、同じカードが複数あるのがミソ。当然、順序をつけることができないわけですが、その時は、ひとつ前に示された規則に沿って、その被ってしまったカードに順序をつけることになるのです。
これに加え、表にできるカードを常に一枚、というルールがあるので、頭の中はちょっとパニック。記憶力と判断力がうまい具合に働かないとなかなか好結果に繋がらない、っていう。
ルールとしては、これでほぼすべて。ブルクハルト的変態性はやや薄く、そこを期待するとちょっと拍子抜けかと思うのですが、ちょっとした空き時間にかるーい気持ちで遊ぶなら、十分にアリ。
箱絵、カードのデザインもなかなかに先鋭的で、これも個人的には好印象。


【24】

トリックをとることによって、チップを減らすことを目指すトリックテイキング。
・・・のように見せかけて、実際にプレイすると、トリックを獲得出来なかったときのペナルティがかなり大きく設定されていて、ペナルティを受けないように、もしくは、ほかのプレイヤーがペナルティを受けるように立ち回るゲーム。
ゲームを始める前に、カードを交換することができるので、自分の手札の特定のスートを枯らすことが比較的容易にできるのですが、これは、まさに押し切れるときはいとも簡単に押し切れるが、負ける時はかなり一方的に負けることも多いわけで、これらのバランス設定は、1ゲームがたったの6トリックで終わることとあいまって、「大きく勝ちに行きたいところだけれど、ひょっとすると1トリックも取れないかもしれない」というジレンマを突きつけてくれます。
まだ一度しかプレイしていないので、このゲーム内容で、このバランスが本当に取れているのか、ちょっと危うい気もしますが(実際、少し粗いバランス設定だと思った)、トリックテイキングにギャンブルゲームの大胆さを取り入れた、その挑戦的姿勢には非常に好感。


【レーゲマックス】

ゲームを遊ぶ男の子が描かれたパッケージからして、なんとも懐かしさの漂うゲーム。クラマーの初期作らしい、が、詳細不明。
内容も、今のドイツゲームと比べると、あまりに単純。手番が来てやることといえば、棒を一本置くだけ。
で、ゲーム開始時に配られたカードに書かれた数字の記されたポイントに、その棒を繋げることが出来たらそのカードを捨て、ゲーム終了時までに、いかに多く捨てられるか、っていう。
「古い」、「簡単」・・・だからといって、ゲームとしてつまらないかというと、もちろん、そんなことはなく。
むしろ、単純ゆえに面白さの本質をついているというか、このゲームはなにを楽しむべきなのかが、非常にわかりやすく、開始数分で早くも盛り上がる結果に。
こっちに行って欲しい!との強い願いを込めた一手が、むしろ、あっさりと思いもよらない方向へと導く結果になってしまう。
このままならなさこそがマルチゲームの面白さの一端であることを再確認。


【恐怖の光】

こんな見通しの悪いゲーム見たこと無い!
ブルクハルトの変態性ここに極まれり、と言った感じのカードゲーム。
手番が来たらカードを一枚プレイするだけ、のルールながら、この掴み所のなさと言ったら。
って、なんにも内容の説明になっていないわけですが、ルール概要をここに記すことはできるけれども、このゲームの魅力、面白さはゲーム的な云々よりも、この見通しの悪さ、掴み所の無さにあるような気がするので、これでヨシということにしておきたい。
繰り返し遊ぶことによって、ゲーム的云々の方向へと面白さがシフトしていくのか、非常に興味のあるところなので、機会をみて繰り返し遊びたいところ。


【ヴィラパレッティ】

最高のバランスゲーム。
極端にいやらしい置き方をしても、意外となんとかなっちゃう、奇跡のバランス。


【頭脳絶好調】

初ペア戦。個人戦もかなり面白いゲームであるけれど、ペア戦は、それに輪をかけて面白かった。
「一人が得点獲得を目指し、もう一人が色を徹底的に潰し・・・」というような、極端な戦略を取れるのがその理由。
個人戦と比べて、特定の色を潰す、潰されるのが比較的容易なため・・・そりゃ、二人がかりで潰すのだから当然だろうけど・・・終始、シビアな得点のやり取りになるのもいい。
初プレイの方を含めて大変好評で、二回続けてプレイ。


【プレステル鼻のゲーム】

ドイツの美術系出版メーカー「プレステル」のヘンテコゲーム。
なんと、ゲームで使用するタイルはすべて名画の「鼻」の部分。
ゲームとしては、ごくごく単純なタイル置きゲームで、タイルが配られた状態ではじまるので、ややアブストラクト寄り。
・・・しかし、プレイ中に単純ではない事態に。
なんと、ゲームを遊んでいて、プレイに参加している人間が、すべて気分が悪くなるということに。
鼻があっちこっちの方向へと向いているもんだから、ずっとテーブル上のタイルを注視していると、目が回ってクラクラと。
まさか、ゲームをやっていて、こんな形で気分が悪くなろうとは。
ネタゲームとしては、大いにありだけれど・・・いやぁ、コイツはヤバい!(笑)


posted by タナカマ at 23:59| Comment(0) | TrackBack(0) | プレイレポート「水曜日の会」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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