・トゥイクスト

アレックス・ランドルフ作の二人用アブストラクト。
以前から欲しくてたまらなかったタイトル。最近手に入れたのをきっかけにヘビーローテーション中。
手番が来たらペグと呼ばれる杭を打ち込み、将棋で言うところの桂馬の動きと同じような間隔でペグを打てたら、そこにリンクと呼ばれる橋をかけていき、向かい合う陣地を繋げることが出来たら勝利。
骨太なゲーム内容でありながら、ごく簡単なルール。それに加えて、見た目の不可思議さ。
私の思うところの「アブストラクトゲームはこうあるべき!」というものがたっぷり詰まった傑作。
受けるために打った手が後の攻めるための足がかりになったり、凌ぎに凌いで攻めに転ずる時のカタルシスというか興奮というのは、アブストラクトでもっとも魅力的な部分だと思っている私、このゲームはまさにツボ。本当に面白い!
・モールヒル

クニーツィア作の二人用アブストラクト。
モグラ対庭師の対決という牧歌的テーマを、よくぞこれだけキツキツのアブストラクトにしたもんだ。・・・って、これ、褒めてます。
では、実際にどういう内容かというと、モグラは基本的にはどれだけ長く逃げることが出来たかによって得点、庭師はモグラの逃げ道を封じていかに早く動きを封じることが出来るかというもの。
モグラと庭師でやることが違い、またモグラ時に獲得できたポイントで勝敗をつけるので、一戦した後にモグラ側と庭師側を入れ替えて再度プレイ。そんな流れ。
モグラが動いては庭師が柵を置き、またモグラが動いては庭師が柵を置き・・・と、それだけのことなのに、一体なに?このアツさとキツさは、と少しビックリ。ただし、盛り上がりはまったくなかった。(笑)それはそれで、このゲーム場合は魅力として捉えたいところだけれど。
・コマンドー

シュタウペ作の二人用カードゲーム。
コンポーネントは必要最低限30枚のカードが入っているのみ。しかも数字が書かれているだけで、味も素っ気もありません。
で、ゲームはというとこれまた淡白。中央に並んだ得点カードを取り合うべく、お互いのカードを向かい合わせにプレイしていくだけ。(もう少しルールはあるけれども)
カードは全部使うし、得点カードはほとんど見えているし・・・ということは、ほぼ手札を知った状態でプレイすることになるわけで、これでゲームになるのだろうか?というのが最初の印象だったのだけれど、いざプレイしてみたら、ちゃんとゲームになっているじゃないですか。激烈にシブイけど。(笑)
プレイできる場が非常に限られているということと、二枚の伏せられたカードがしっかりと利いてて、気の利いた子供ゲームをいくつも発表しているだけあって、単純ながらもどこか光るところのあるゲームはシュタウペの得意とするところのなかもしれないなぁ。
また、カードをプレイするためのルールであるところの「得点カードと相手がプレイしたカードのスートはプレイできない」にトリックテイキングのエッセンスを感じたりも。マスト・ノット・フォロー。そんなのがあるのかないのかはわからないけど、二人用ゲームでもトリックテイキングの楽しみを味わうことの出来るゲームもあるんだなぁ。
・ケイラス

ここから三人。そして、ゲームも一気に重くなった。(笑)
三人でプレイすると「ケイラスマグナカルタ」にプレイ感がいささか近くなるのかも。その時にやりたいことをやりやすい、という意味で。
あ、やりたいことをやりあって、その上で、リソース管理だったり、建物の建築のタイミングの妙を競わせるという部分を際立たせたのが「ケイラスマグナカルタ」なのかもしれない。
「監督官の位置取りが胃に悪いよ!」という人は「ケイラスマグナカルタ」、いろいろな要素でコッテリ遊びたい人は「ケイラス」。そんなところでどうでしょう。
・アクワイア

ここから五人。
私以外は、未経験者三人、一度だけプレイ一人というメンツ。定石とか戦略とか、そういうのはひとまずおいておいて、のびのびと遊ぶというのを隠れたテーマとしてのプレイ。
プレイ前は、面白いと感じてもらえるか、ちょっと不安もあったのですが、実際にプレイしてみると、プレイ中から「面白い!」という声が何度も聞かれてくるという状況。いやぁ、これは、嬉しかった。
・ズーロレット

今年のドイツ年間ゲーム大賞の「ズーロレット」を。
さっくりとスピーディーに遊ぶの楽しいけれど、今回は、ああでもない、こうでもないと、好き勝手なことを口にしまくりプレイ。
ほぼ交渉とも言ってもいいくらいお互い好き勝手なことを言いまくっていたので、時間は通常のプレイよりも格段にかかったけど、その分、たっぷり楽しめた。
終了後の感想戦で「出来るだけ早い段階で拡張するのが強いんじゃないか」という意見で一致したのだけれど、実際はどうなんだろう。
・オアシス

適度な時間で遊べて、悩みどころも十分の陣取りゲームの佳作。あまりに好評で「もう一回!」の声が自然と上がり二回続けてのプレイに。
二回プレイして「得点システムが荒い」という感想も出ていたけれど、ワンプレイ45分くらいで終わる適度な軽さ、カードめくりの際のギャンブル性と見極めのバランスからして、多少の「荒さ」には目を瞑って楽しく遊びたいところ。そして、多分、そういうゲーム。カードとタイルの構成に「よく考えられているなぁ」という部分が見て取れるところから、デザイナーも分かっているよね、絶対。
それにしても、ラクダコマかわいい。
・オリンピア2000

種目別に順位付けがされている選手カードを用いての同時ビッディングゲーム。
開催されている競技に対し選手カードを伏せて出し、全員出したところで同時にオープン。カードに示された順位がもっとも高いカードを出したプレイヤーが得点チップを獲得。
これを繰り返していくわけですが、順位がもっとも低いカードを出したプレイヤーが、その後の開催される競技を選択できるので、しっかりと退くことも重要。
・・・でも、あんまり悩ましくないんだなぁ。カードに示された順位がやたらありすぎて、どのカードが出たのか(要するに買カウンティング)把握しづらく、その場その場で、とりあえず良さそうなカードをイージーにプレイしがちに。
もう少しカードの構成などを把握すれば変わってくるのかもしれないけれど、もっとソリッドな作りの方が好みかな。
いやはや、一体何時間遊んでいたのやら。
二人用のガチガチゲームから、クラシックとも呼べる名作、最新の大賞受賞作と幅広く遊べたし、夕食の鍋も美味しく、大満足の一日。
「コマンドー」、激烈にシブいですが、カウンティングもカードマネージメントの駆け引きも、やや濃い目の非常に通好みのゲームかと思います。
だからといって、オススメできるかどうかというと微妙なところですが、ゲーム好きなら、やる価値は大!ぜひ。